お役立ち情報
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作成日:2011/07/26
休憩時間は、自由に使ってよい?



【休憩時間付与義務】
 使用者は、労働者に対して、労働時間が6時間を超え8時間以内の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与える義務を負っています労働が長時間継続すると、労働者の心身に疲労をもたらすうえ、災害が起きやすくなったり、能率が低下したりするおそれもあるので、疲労回復のために休憩時間を与えることとしたものです。また、休憩時間には、労働者にとっての自由の回復などのより積極的な意味ももっています。

 
 ここでいう休憩時間とは、一般に、労働時間の途中に置かれた、労働者が権利として労働から離れることを保障された時間であると定義されています。そして、権利として労働から離れることを保障されているか否かは、労働者がその時間を自由に利用できるかどうかという観点から判断するとされています。

 
 休憩時間の長さは、上にみたように、労働時間が6時間を超え8時間以内の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間ですが、休憩時間を分割して与えることは現行法上禁じられてはいません。また、休憩時間は、労働時間の途中に与えなければなりません。なお、以上のような労働基準法の要求水準を超える休憩は、法定外休憩と呼ばれます。


 休憩時間は、事業場における全労働者に一斉に与えるのが原則ですが、事業場の過半数組合、そうした組合がない場合は過半数代表者との協定を締結すれば、例外が認められます。一斉付与の原則は、労働者が別々に休憩をとると、監督機関が休憩時間規制の違反を発見しにくく、また、休憩の実もあがらないとの理解に基づくもので、かつては行政官庁の許可がなければ例外は認められませんでした。しかし、現在では、この原則の必要性はさほど強くはなく、むしろ個別的に休憩を取ることが望まれる場合もあるので、1998年改正により、労使協定による例外を認めることとしました。なお、坑内労働や一定のサービス業(には、一斉付与の原則自体が適用されません。


<休憩時間の自由利用>

 労働者は休憩時間を自由に利用することができます。休憩時間が労働から解放される時間である以上当然といえますし、さらに、休憩の実をあげるためには、休憩時間の自由な利用を認めることが必要になるからです。こうした自由利用を保障された休憩が与えられなかった場合には、それによる精神的苦痛について慰謝料請求が認められる場合があります。


 もっとも、自由利用の原則は、施設管理の必要および職場規律の維持の必要に基づく合理的な制約を受けます。ここでの職場規律の中味としては、他の労働者の休憩の確保や、休憩終了後の円滑な労働の再開、休憩中の事業活動の運営などが挙げられるでしょう。この点に関しては、使用者が休憩中の外出を制約できるかが問題となります。学説の多くは、届出制や客観的基準のある許可制に限り適法であると主張していますが、行政解釈は、事業場内において自由に休憩できるかぎりは、外出許可制(許可制とは、原則的禁止を前提に、許可がある場合に禁止を解除するものです)をとっても差し支えないとしています。

 
 また、裁判例でよく問題となるのは、事業場内における休憩時間中のビラ配布などの政治活動を就業規則等により禁止し、あるいは許可制のもとに置くことができるどうかです。この点について、最高裁は、基本的には、休憩時間中の政治活動は一般に施設管理権や企業秩序を乱すおそれがあるとして禁止規定を有効とする立場(抽象的危険説)をとりながら、政治活動が企業秩序を乱すおそれのない特別な事情がある場合は、禁止規定の違反は成立しないと述べています。ビラ配布の場合は、企業秩序を乱すおそれの有無は、ビラの内容、配布の態様・場所・経緯および目的、事業内容などを総合して判断されることになるでしょう。

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